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「基源」
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科名:カンラン科/属名:ボスウェリア属
和名:乳香/生薬名:乳香(ニュウコウ)/学名:Boswellia carterii.
ボスウェリア属及びその他同属植物の樹幹から滲出する膠状の樹脂。
「出典」 名医別録
「別名」 燻陸香(クンロクコウ)、馬尾香、乳頭香、西香、天沢香、摩勒香、多加羅香、浴香など
「性味」 辛、苦/温
「帰経」 心、肝、脾
「成分」
「効能」
活血止痛、生理痛、胃痛、風湿による痺痛、打撲損傷、急性化膿性疾患の腫痛に用いる。
「薬理作用」
活血止痛、腫生肌、消行気散滞。
「応用」
1.生理痛、無月経、胃痛、風湿による痺痛、打撲損傷、急性化膿性疾患の腫痛、急性虫垂炎などの証候に用いる。
乳香の性味は辛散、温通で、活血化瘀の作用があるし、行気散滞することもできる。
臨床で、内科、婦人科、外科、整形外科の瘀滞疼痛に用いると、活血止痛の効果が特によい。
生理痛、無生理には、当帰、川芎、香附子などを、胃痛には川楝子、延胡索などを配合することができ、風寒湿による痺証には、羗活、秦艽、当帰、海風藤などを配合する。例:蠲痺湯。
打撲損傷による瘀痛には、没薬、血竭、紅花、麝香を配合する。例:七厘散。
急性化膿性疾患の腫痛には、没薬、雄黄、麝香を配合する。例:醒消丸。
急性虫垂炎には、紅藤、紫花地丁、連翹、銀花などを配合する。紅藤煎
2.化膿症が潰瘍になって、傷がなかなか癒合しないときに用いる。
没薬を配合した粉末(たとえば海浮散)を傷に散布する。
肉芽形成促進、鎮痛作用がある。
このほか、臨床でよく活血散瘀、あるいは祛風止痛薬を配合して膏薬を作り、打撲損傷による瘀滞腫痛、あるいは風湿による痺痛などの証候に外用する。
「注意」
1.乳香の味は苦で、煎じるとやや濁り、胃の弱い者が多く飲むと嘔吐が起りやすいので、量を少なめにする方がよい。
2.胃の弱いものには慎重に使うべきで、瘀滞がないもの、妊婦には用いない。
「用法・用量」
煎剤には1日3~10グラム、内服。散剤、丸剤。外用には適量。
「産地」
中国。
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